腰椎椎間板ヘルニアや腰部背柱管狭窄症に伴う諸症状、即ち、腰痛や殿部痛、下肢のしびれや坐骨神経痛、短時間の歩行にてすぐ休憩したくなる間歇性跛行等を軽減させることを目標に施行する手技です。
神経の通り道である背柱管内に薬液を注入する硬膜外ブロックと神経の枝に直接注入する神経根ブロックの2種類があり、個々の症状に応じていずれかを選択いたします。
内服・外用薬やリハビリ等にてなかなか改善しない方は、その効果が期待できます。
令和5年6月末現在、硬膜外ブロック1868件、神経根ブロック 540件 の治療を行っています。
骨粗鬆症は骨のカルシウムの量が少なくなり骨がもろくなる病気です。
背中や腰の痛みを訴え、徐々に背中が丸くなり、身長が縮んでくるなどの症状が認められます。放置すると容易に背骨や股関節の骨折を生じ、寝たきりの原因となる厄介な病気です。特に女性は50歳をすぎ、女性ホルモンが低下する時期になると、急速に骨量の減少が生じてきます。
上記症状が気になる方、家系に骨粗鬆症の方がいらっしゃる等の方は、早急に骨密度を測定し適切な治療を始めることが重要です。骨密度測定は10分ほどで検査結果をお知らせすることが可能ですので、どうぞ一度御相談下さい。
糖質が集まった多糖の一種で、目や皮膚、リンパ液など様々なところに含まれており、その中でも特に関節に多く含まれています。
しかし、関節内のヒアルロン酸濃度は、加齢とともに低下し、70歳代では、10歳代の半分くらいに下がってしまうとされています。
ヒアルロン酸は粘調性のある物質で潤滑油のような役割をしています。
保水効果が強く、軟骨を保護して関節の動きをスムーズにするとともに、炎症や痛みを抑える作用もあります。
軟骨は一度破壊されると再生されないので、ヒアルロン酸を早期に投与することにより、軟骨を長生きさせることが重要となってきます。
膝は体重がかかる関節ですから、年齢とともに徐々に軟骨が磨耗していきます。徐々に症状が発現、正座が困難になり、立ち上がり動作や階段の際に膝関節痛を生じるようになります。
肥満や大腿部の筋力低下はさらに悪化の原因となり、主に内側の軟骨から減少するため、放置するとO脚となってきます。治療では軟骨の磨耗をくい止めるために、ヒアルロン酸を関節内に直接注射いたします。
まず1週間に1回のペースで5回程注射を行い、あとは症状に応じて、終了または2〜4週の間隔でもう少し追加投与を行います。
肩関節の炎症により、痛みや関節の運動制限を生じ、洋服の着替えや寝返りが困難となる病気です。
ヒアルロン酸を週1回、5回程度注射することで痛みをやわらげ、動きをスムーズにすることが期待できます。
この疾患では、関節の運動療法も重要な治療法です。当クリニックでは、リハビリを併用することで、より効果的な治療を行っております。
関節を包んでいる滑膜に炎症がおきて、軟骨や骨が破壊される病気です。ヒアルロン酸投与により、膝の腫脹や痛みをやわらげ、炎症を抑える効果が期待できます。
整形外科治療の1つの柱となる方法に、装具療法が挙げられます。主な装具と用途を以下に記述いたします。
頚椎症、頚椎捻挫など、頭部の重みが頚に負担とならぬ様に頸部を固定します。既製品が主となります。
胸・腰椎圧迫骨折、腰椎椎間板ヘルニア等の際に、一定期間固定します。メッシュ製で風通しの良い造りになっています。
既製品(SS〜4Lまで各種在庫あり)・特注品(ギプスを巻き、正確に採型を行い作製します)があります。
骨折部がずれない様に、骨折部をベルトで圧迫します。
骨折部の動揺性を抑制し、ずれと痛みを軽減します。
上腕骨外側上顆炎(いわゆるテニス肘)の際に、肘部固定し、負担を軽減します。
大腿骨骨折等に使用する免荷(重力の負担が軽減する作用)装具です。
下腿骨骨折・足関節骨折等に使用する免荷装具です。
変形性関節症、膝靱帯損傷等、用途別に豊富な種類があります。(採寸法にてサイズを計測した上で装用します)
足関節捻挫等に用いる簡単に着脱可能なバンドです。
いわゆる靴の底に挿入する中敷きのことです。扁平足、外反母趾、踵骨棘、足底筋膜炎、といった足部の疾患だけではなく、変形性膝関節症のO脚予防と疼痛軽減を目的に使用することも日常茶飯事です。
いずれも採型法で、各々の脚に正確にフィットする様に作製いたします。
踵骨骨折用負荷装具(写真④)等多種にわたり制作可能です。